マルコス大統領訪日の成果は?

東京ガスは、バタンガスのLNGターミナルプロジェクトでロペス財閥の発電会社First Gen Corp.(FGEN)と提携しており、建設は完了に近づいています。
この提携は、フィリピン経済の将来、特に液化天然ガスからのエネルギー供給の将来において重要であると、2月10日、マルコス大統領は、東京で語りました。
FGENのCEOフェデリコ・ロペス氏は、マルコス大統領のビジネス代表団の一員として日本を訪れました。
FGENは再生可能エネルギー企業であり、その発電所は水力、地熱、太陽光、風力などの再生可能エネルギー源と天然ガスで稼働しています。天然ガスは、最もクリーンな化石燃料と考えられています。
これらの発電所の総発電容量は3,492メガワットです。
バタンガスにあるFGENの天然ガス火力発電所は現在、パラワン沖のマランパヤガス田から燃料を得ています。
マルコス大統領は、2017年以来、LNGが同国のエネルギーミックスにおいて大きな役割を果たしていると述べています。

フィリピン大統領府は、Metro Pacific Investments Corporation(MPI)の会長・マニー V. パンギリナン氏とともに、三井物産から、インフラストラクチャプロジェクトに対して6億ドルの投資誓約を確保したと発表しました。
パンギリナン氏は、MPIと三井物産が東京で主催した2月8日のマルコス大統領との夕食会でこの発言をしました。
以前の報道によると、三井物産は有料道路、電力、病院、水道などのインフラ事業を展開するMPIの株式を最大20%取得することに関心を持っていました。
三井物産は、マルコス政権の優先分野の1つであるフィリピンの農業、インフラストラクチャ、再生可能エネルギー、デジタル変革への投資を約束したと大統領府は述べています。
マルコス大統領はまた、三井物産を含む日本企業との関係を強化することをコミットしました。
フィリピン政府は、マルコス大統領の訪日中、フィリピンは、製造、インフラ開発、エネルギー、輸送、ヘルスケア、再生可能エネルギー分野で事業展開する日本企業と35件の基本合意書に署名したとしています。
そして、一部の案件は、すでに準備が整っていて、フィリピン投資委員会(BoI)に登録されたとパスクアル商務長官は述べました。
また、貿易次官のロドルホ氏は、マルコス大統領の5日間の日本訪問で、100億ドル相当の日本からの投資が検討されているとしています。
BoIには、2月9日の時点で、すでに4,140億ペソ相当の投資が登録されており、これは2023年のBOIの投資目標である1兆ペソの40%です。
BoIは、海外からの投資(FDI)の急増により通年の目標を修正する可能性があるとしています。
そして、この数値は、2022年にBoIに登録された7,290億ペソの投資のほぼ60%にもなります。
ロドルホ貿易次官は、この結果は、フィリピンの経済成長を促進するための大統領の強力なリーダーシップによるものとしています。
一方で、投資の急増は、情報技術ビジネスプロセスアウトソーシング(IT-BPM)企業が、登録をフィリピン経済区庁(PEZA)からBoIに移管したことも要因の一つです。登録変更は1月31日に終了し、1,000を超えるIT-BPM企業の約50%が登録を変更しました。

2022年7月に就任して以来、マルコス大統領はインドネシア、シンガポール、米国、カンボジア、タイ、ベルギー、中国、スイス、日本を訪問しました。
外国直接投資(FDI)に対するフィリピンの積極的な対応により、投資が増加しています。
マルコス大統領の日本訪問は先月の世界経済フォーラム(ダボス会議)への出席よりも生産的だったという見方をする専門家が多いです。
日本の半導体やエレクトロニクス企業による投資コミットメントは、最も重要なコミットメントの1つとされています。
大統領府によると、日本のエレクトロニクス企業からの投資は数十億ドルに上る可能性があり、10,000以上の雇用を生み出す可能性があるとしています。
その他、フィリピンが日本企業から確保した投資コミットメントには、エネルギー、ヘルスケア、物流・ロジスティクス、教育などの分野におよびます。

今回は、マルコス大統領の訪日に伴うビジネスや投資の動きについてレポートしました。

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