財閥DMCI、ニッケル鉱輸出が過去最高

フィリピンの財閥DMCIホールディングス(DMCIH)は17日、2021年1~6月期のニッケル鉱輸出量が前年同期比45%増の124万湿トン(WMT)となり、過去最高を更新したと発表しました。
子会社DMCIマイニングが所有する鉱山で、パラワン州から71万8,000WMT、サンバレス州から52万2,000WMTのニッケル鉱を輸出しました。サンバレス州での操業停止が解除され、両鉱山が初めてフル操業できる状態となり、輸出量が増加しました。
ニッケル鉱需要は、中国のステンレス鋼生産が拡大する中、インドネシアが輸出を禁止しているため増大しています。ニッケル鉱価格は1WMT当たり28米ドル(約3,060円)から44米ドルに急騰しました。
DMCIは、新型コロナウイルス感染拡大などで主要ニッケル鉱採掘会社の生産が低迷しており、需給が逼迫(ひっぱく)していると指摘し、今後数カ月は価格の上昇傾向が続くと予想しています。
DMCIマイニングは、2021年1~6月期の売上高が前年同期比2.2倍の27億ペソ(約58億円)でした。輸出増のほか、税制改正に伴う特別収入が収益を押し上げました。

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この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

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