フィリピンのフィンテックの動向

フィリピン中央銀行(BSP)の次期総裁フェリペM.メダラ氏は、追加でデジタル銀行の認可を出すことに慎重な姿勢を示しました。
理由は、規制・管理するための十分な専門家を確保する必要があるからとのことです。
中央銀行は、現在デジタルバンキングライセンスの数を6つに制限しています。
メダラ氏は、BSPはデジタルバンキングが急速な拡大をする前に、それを規制する能力をさらに発展させるべきであると述べています。
フィリピンの現在のライセンス数は、4つのライセンスを付与したシンガポールや5つのライセンスを承認したマレーシアなどの近隣諸国と同程度となっています。
2020年12月、BSPは、国内にデジタル銀行を設立するためのガイドラインを発表し、従来の銀行と区別しました。
デジタル銀行は、物理的な支店を持たないデジタルおよび電子チャネルを通じて金融商品およびサービスを提供する機関として定義されています。
フィリピンにデジタル銀行を設立するには、最低10億ペソの資本が必要です。
サービス内容は従来の銀行と同様に、ローンの付与、貯蓄、預金、外貨預金、証券への投資、電子マネー製品とクレジットカードの発行、保険商品の販売、外国為替などです。
国内で営業するためのライセンスを確保した6つのデジタル銀行はTonik Digital Bank、ゴコンウェイグループのGO tyme、シンガポールを拠点とするTyme、マヤバンク、ランドバンクの子会社OF Bank、Digi bank ASIA PteのUNO bank、ユニオンバンクの子会社ユニオンデジタルです。
これらデジタルバンクは、BSPが目標とするフィリピン人成人の70%が銀行口座を保有し、2023年までに種々支払いの50%をオンライン化するという目標に沿ったものです。

エンリケ・ラゾン氏が率いるプライムインフラストラクチャーは当局にIPO申請を行い、オーバーアロットメントオプションを含めて最大19億3,000万株を1株あたり最大14.60ペソで売却する計画であると発表しました。
同社は10月中の公募開始を目標とし、2022年は今のところ7社が上場したフィリピン証券取引所に上場する予定です。
ラゾン氏は、フォーブスによると、フィリピンで2番目に裕福な人物であり、純資産は67億ドルで、カジノリゾートグループのブルームベリーと世界的な港湾オペレーターであるインターナショナルコンテナターミナルサービス社を通じて財産を築き上げました。
今月初め、62歳の彼は、南シナ海のガス田の支配権を取得したと発表しました。
IPOで得た資金は、プライムインフラストラクチャのエネルギー、水、廃棄物、および持続可能な燃料事業に使用されます。
2,500〜3,500メガワット(MW)の容量と4,000MWh〜4,500MWhのバッテリーエネルギー貯蔵システムを組み合わせた、世界最大のメガソーラー施設を現在建設しています。
Prime Infrastructureは、IPOを進めるために、BDO Capital&Investment Corp.、BPI Capital Corp.、およびCLSA Ltd.をFAに採用しました。

今回は、フィリピンのフィンテックの動きと、グローバル投資家が入ってきているフィリピン企業の動向について書いてみました。
引き続き、世界経済は不安定な動きが続いていますが、そんな中で、フィリピン経済や市場がどのような動きになっているのかを注視して、このレポートでお伝えしていきたいと思います。

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