マニラ首都圏のケソン市がプラスチックごみと食料品との交換プログラムを始めた。小分けされたシャンプーやコーヒーのパッケージなど、使い捨てのプラスチック製包装資材を指定の場所に持ち込むと「環境ポイント」に変換でき、たまったポイントでコメ、卵、野菜などと交換できる仕組みになっている。
日本のスーパーマーケットでも、段ボールや雑誌、新聞などを持ち込むと、重さでポイントがもらえる店舗がある。一定数ポイントをためると、クーポン券と交換が可能だ。買い物ついでに古紙を持ち込む人も多い。
食うに困る生活をしている人が少なくない当地では、環境に優しくする気持ちというよりも食料をゲットするために市のプログラムを活用する人は多そうだ。それでも結果的に環境保護につながるのであれば、市と住民にとって、一石二鳥といえるだろう。
この記事の監修
一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。