フィリピンのマニラ首都圏を南北に結ぶ高速道路「スカイウエー」の第3期延伸区間が開通しましたが、首都圏の幹線道路エドサ通りの交通渋滞が解消していません。通行料が障害となり、スカイウエーを利用する人が少ないことが背景にあるとみられています。
スカイウエーの第3期区間は、マカティ市ブエンディアとケソン市バリンタワク間の約18キロメートルを結び、北部ルソン高速道路(NLEX)に接続します。エドサ通りなど首都圏の幹線道路の渋滞緩和が期待されていました。
ただ7月12日に通行料の徴収が開始されてから、スカイウエーを利用する人が減少しました。一般道で南北間の最も近い移動ルートであるエドサ通りが混雑しています。ブエンディア―バリンタワク間の通行料は、普通乗用車など「クラス1」の車両で264ペソ(約580円)です。
運輸省は、エドサ通りの渋滞はスカイウエー開通だけでは解消できず、都市高速鉄道(MRT)7号線、マニラ地下鉄の開通など、進行中の鉄道整備事業の完了が必要と指摘しています。
この記事の監修
一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。