フィリピン経済におけるコロナの影響とは?2021年度GDPと今後の動向

フィリピン経済におけるコロナの影響は、どの程度なのでしょうか?コロナは、世界中の人々の健康だけでなく、経済的にも大きなリスクとなっています。

ここでは、フィリピン経済を知るために、2021年度のGDPと市場の動向についてご紹介いたします。コロナ後、海外投資をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

コロナによるフィリピン経済の現状と今後の動向

フィリピン経済の動向を見るイメージ

世界中を襲ったコロナの波は、何度も繰り返し人々の健康や生活を脅かしています。好調だったフィリピン経済にも大きな影響を与えています。具体的にはどのような状態になっているのでしょうか?

感染者数がASEAN最多の時期も

コロナの猛威は、フィリピンも例外ではなく、2020年の8月から9月にかけては、ASEAN主要国(シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム)で最多という時期もありました。 感染の波がある度に感染者は増加、減少を繰り返していますが、それはどの国にも同じことがいえ、フィリピンが突出しているわけではありません。

コロナに対する措置

コロナの感染を防ぐため、フィリピン政府も様々な措置を行っています。感染者が増えると外出禁止や公共交通機関の停止、教育機関の封鎖などのロックダウンが行われました。それに伴い、工場の操業停止など、経済活動も打撃を受けています。特に飲食や宿泊などのサービス業や、物流などへの影響が大きく、マイナス成長となりました。

今後の動向

コロナ禍は続いていますが、2021年後半頃からは、コロナ後の世界を見据えた投資の波が、フィリピンに戻りつつあります。実際、外国人投資家もフィリピンの株式市場を注視し、堅調な動きを取り戻しつつあります。また、新たな感染の波がやってきても、感染拡大による外出や移動制限の影響は限定的なため、ある程度の波はあっても経済の発展が期待されます。

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2021年度の実質GDP成長率

人型模型とGDPの文字

コロナ禍の中、フィリピンにおける2021年度の実質GDP成長率を確認してみましょう。

2021年第1四半期

フィリピン統計庁によると、2021年第1四半期(1月~3月)の実質GDP成長率は、マイナス4.2%でした。

2020年末に、2021年の経済成長は6.5%~7.5%と発表されていたものの、期待どおりではありませんでした。プラス成長ではないものの、2020年第4四半期(10~12月)と比べると、若干の改善が見られます。また、政府機関・防衛・保安、情報通信、金融・保険の3分野では、プラス成長を維持しています。

2021年第2四半期

2021年第2四半期(4月~6月)の実質GDP成長率は、11.8%のプラス成長でした。前年度の同時期はマイナス17.0%だったため、その反動があるものの、コロナからの回復が見られました。中でも建設業や製造業、サービス業の伸びが著しく、今後もプラス成長が期待されます。

2021年第3四半期

2021年第3四半期(7月~9月)の実質GDP成長率は、7.1%のプラス成長でした。これで2期連続のプラスであり、感染拡大による外出や移動の制限の影響が限定的であることがわかります。中でも衣服や交通、レストランやホテル分野が2桁成長をしています。

8月にコロナ感染者が急増したものの、政府による措置が迅速かつ徹底したものであったため、9月に入ると感染者数は減少し、経済活動への影響を抑えることにつながりました。今後は、コロナと共生することを踏まえた措置へ移行することが考えられます。

2022年の成長見通し

2021年の8月に行われた政府の開発予算調整委員会(DBCC)では、経済とコロナのリスクバランスを取ることで、成長率は改善傾向にあるとされました。そのうえで、2022年の成長目標7~9%、2023年6~7%をそれぞれ据え置きすることが発表されました。

この記事の監修

家村均
家村均

一般社団法人 フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブ・ディレクター
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慶応義塾大学経済学部卒業後、東急に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。
また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施し、2018年10月より、GSRにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産への投資や事業進出のアドバイザリーを行っている。

フィリピンの経済は成長中!フィリピンへの投資相談はGSR株式会社へ

2021年度のGDPと予想される今後の動向について解説いたしました。コロナ禍により、著しい経済成長に水を差されたフィリピン経済ですが、その影響は徐々に抑えられ、再び成長を始めています。今後、コロナと共生する時代がやってくると、ますます経済発展を遂げることが期待されます。

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